おとぼけビ~バ~ Special Interview -前編-
7月 24, 2026
Jetは衝動的に弾く人も手に取りやすい
京都発の4人組バンド“おとぼけビ~バ~”が、グレッチのStreamliner & Electromatic Collection Jetsのキャンペーン動画に出演。撮影同日にインタビューを敢行した。あっこりんりん(Vo)、よよよしえ(Gt)、ひろちゃん(Ba)、れお(Dr)からなる彼女たちは、レッド・ホット・チリ・ペッパーズやオアシス、6月にはフー・ファイターズのオープニングアクトも務め、今海外から一番注目されている日本のバンドと言っても過言ではない。前編では、撮影で使用したElectromatic Jet(以下:Jet)と Electromatic CVT Bass Double-Cut(以下:CVT)の印象や曲作りの方法、そして2025年のオアシス来日公演のステージについて語ってもらった。
― 動画撮影、お疲れさまでした! 撮影はいかがでしたか?
よよよしえ(以下:よしえ) ライヴっぽく、自分たちの良さを活かして撮ってくれて嬉しかったです。超楽しかったですね。
あっこりんりん(以下:あっこ) 楽しかった。私らは衣装が数パターンあるんですけど、Jetのレトロっぽい見た目に一番合いそうなやつにしたんですよ。
― そこまでこだわっていたんですね。よしえさんとひろちゃんに弾いていただいた、今回のJetとCVTのインプレッションは?
よしえ グレッチって、四角いギター(Bo Diddley)とか個性的なモデルが多いイメージだったんですけど、これはめちゃくちゃ手に馴染みが良くて、弾きやすかったです。ノイジーな音はノイジーなままでガツンと出せるし、ちょっとブルージーな感じもあって、めちゃくちゃ好きな音がしました。初期衝動で使えるギターだなって。実際に弾いてみて、グレッチのイメージが思い切り変わりましたね。私みたいに衝動的に弾く人も手に取りやすいと思う。
ひろちゃん(以下:ひろ) ベースは丸みのある低音がキレイに出て、それでいて輪郭がハッキリしているのがいいなと思いました。あと、ネックの裏側が丸く薄めに作られていて、触り心地もいいので、女性の手でもぎゅっと握れるだろうなって。ボディも手首があたる部分を(コンター加工で)削ってあって、ありがたいです。しかも、すごく軽い。見た目はカッコいいけど、弾きやすさを追求していて、どんな方でも使いやすいと思いました。
よしえ やっぱりライヴで弾きたいですけど、音色の幅があるギターなんで、曲作りでも使ってみたいと思いました。私は“この音が出したい”っていうのが明確にあるタイプだけど、このギターなら音のイメージが広がりそうな気がします。
ひろ 低音でしっかりメロディラインを出したい曲にいいなと思いますね。パンクのジャキジャキしたような音の曲や、ブルージーだったりロックンロールっぽい曲だったり、そういうのにも合うと思います。
― お二人は楽器に何を求めますか?
ひろ 私、エフェクターはそんなに使わないタイプなんですよ。だからCVTみたいに、シングルとハムバッカーのピックアップが載ってて、弾く場所によって音色を変えられると、弾いてて楽しいですね。ミドルがしっかり出る音やドライブ感のある音も好きなので、まずクリーンがキレイに出ること。それで、必要に応じて足元で別の音も作れるようなベースを求めてます。
よしえ 私は100パーセント見た目ですね。これはずっと変わらず。今はいっぱい機材が出てますし、音は工夫次第でいろいろ作れるんですよ。だから、持った時にテンションが上がるかどうか。そういう意味で、Jetはかなりテンションが上がりました。ヘッドやボディのフォルムも、丸みがあってかわいくて。
ひろ 色もいいよね。私も、高校の先輩からの教えで“ベースは見た目で選べ”と言われていたので、デザインは今でも大事にします。
― おとぼけビ~バ~の楽曲は、それぞれの個性が色濃く出ているように感じますが、曲作りはどのように進めていますか?
よしえ 口伝スタイルです(笑)。
あっこ 昔はギターを使って曲を書いてたんですけど、今はギターも弾いてないし、DTMとかの機械もまったくダメで。だから、みんなに歌メロのフレーズと歌詞を伝えて“これで弾いてください”って。 歌がないところは“シャシャシャシャではなく、ダダダダで”とか、擬音でイメージを伝えます。“あっこちゃんのイメージ、こう?”って100通り、200通りを弾いてもらって、その場で私が“違う。次。違う”って言っていく(笑)。
ひろ 先週はダダダダって言ってたのに、今週はシャシャシャシャになってたりして(笑)。
あっこ ホンマに声だけで伝えて作ってて。100通り試したあとに“2個前ので決定”って言ったら、もうみんな覚えてないという(笑)。
― コンスタントに作品を発表するというよりは、じっくり制作しているイメージがありますが、2026年4月には3作の配信リリースがありました。現在は制作モードなのでしょうか。
あっこ 曲はずっと作ってるんですけど、ライヴでやらないと完成しないんですよ。ライヴで演奏してアレンジを変える、を繰り返す。レコーディング中にもまた変えたりするんで、リリースまでに時間がかかる。
― どれくらい育ててから形にするんですか?
あっこ 1~2年はライヴでやるんじゃないですかね。でも、今年は頑張って制作の時間を増やしたいなと思ってます。私はメンバーのクセや強みを活かして曲を作るんですけど、今ある曲は前任ドラマーのかほキッスのプレイに合わせて作ったものが多いので、それをれおさんのクセに合わせたくて。同じフレーズを叩いてても、プレイヤーによってグルーヴが変わるから。
― そうしてライヴを重ねる中で、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのスタジアムツアーをはじめ、数々の海外アーティストのサポートアクトに抜擢されています。特に2025年のオアシス東京ドーム公演の堂々としたパフォーマンスは、話題となりました。
れお めっちゃ気持ち良かったです!
よしえ どこへ行っても変わらないんですよね。世界トップクラスの音響の人たちがついているから、何も困ることがなくて、むしろやりやすいぐらいでした。
あっこ 音がめちゃくちゃ悪い海外のハコで、セッティング時間が短い中でライヴをやらなあかんことが何回もあったので、場数というか、けっこうどこでも変わらずにできる。
― 客席もかなり盛り上がっていましたよね。大きい会場だからといって緊張することもなく?
よしえ 私は大小関わらず緊張します(笑)。東京ドームだろうが、難波ベアーズだろうが。
あっこ 昔は緊張してましたけど、今はしなくなりました。もう、仕方ないじゃないですか。どんな場所だろうと今の私でやるしかないんで、開き直ってるというか。
ひろ 変に気張った感じもなく、いつも通りのライヴをする意識でしたね。さすがに“東京ドーム、デカ!”とは思いましたけど、いざステージに立ってみたら、“意外とお客さんが温かい”と思いました。
あっこ レッチリの前座をやった時も規模がわかってなくて、当日に会場へ行って“スタジアムか!”と(笑)。そういう経験もあったから、東京ドームも“意外とこんなもんか”やったんですよ。そもそも私らがあんなところに立てると思ってなかったから。
ひろ なんか、他人事みたいだった。
あっこ そうそう。ただ、会場が大きいぶん、観客の期待もデカいんやろうなって。実際、オアシスの前座に出るって発表された時は批判もあったから、“こんだけ人がいたらいろいろ言われるだろうから、メンドくさいな!”と思って(笑)。でも、もともと受け入れられないのが当たり前でやってるんで。
ひろ 客席を見たら耳をふさいでる人がいることも、平気であるんですよ。
あっこ だから、あんだけの人に応援してもらえてラッキー。
― いわゆる“アウェー”な場では、興味がない人も振り向かせたいのか、気にせずにやるべきことをやるのか、どういったスタンスなんでしょうか?
よしえ どっちの気持ちもありますね。
ひろ うーん、別に振り向かせたいとかはないかもしれないな。でも、やるべきだからやってるわけでもないし。やりたいことをやって、それで好いてくれたらラッキーだよねぐらいの感じで。
れお 私も、みんなと同じ気持ちです!
あっこ でも、爪痕・傷跡は残したいって、ちょっと思ってるけど(笑)。
よしえ その気持ちがゼロって言ったら嘘になる(笑)。

写真左:ひろちゃん(Ba)Electromatic CVT Bass Double-Cut
写真右:よよよしえ(Gt)Electromatic Jet
おとぼけビ~バ~
“セックス・しば漬け・ロックンロール”をモットーに、関西弁スラングとパンクで世界を蹴散らす京都発の4人組バンド。メンバーは、あっこりんりん(Vo)、よよよしえ(Gt)、ひろちゃん(Ba)、そして2026年4月に正式加入したれお(Dr/元少年ナイフ)。2009年、くるりらを輩出した立命館大学の音楽サークル『ロックコミューン』で結成。2016年に英Damnablyと契約して以降、〈SXSW〉〈Coachella〉〈Glastonbury Festival〉へ出演し、2024年にはレッド・ホット・チリ・ペッパーズの北米ツアーに帯同。2025年はアイドルズ、グリーン・デイ、ジャック・ホワイト、フー・ファイターズ、オアシスら来日公演のスペシャルゲストを次々と務め、その勢いのまま2026年6月からフー・ファイターズの欧州ツアー〈Take Cover Tour EU/UK2026〉6公演にも招かれた。
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