山本彩 SPECIAL INTERVIEW -後編-

12月 1, 2023


 

誰が背負っても素晴らしく、絵にさせてくれるのがグレッチ

 

NMB48のキャプテンとして活動後、2018年にNMB48を卒業。現在はソロ活動を主軸に、シンガーソングライターとしても才能を開花させている山本彩がインタビューに登場。インタビュー後編では、グレッチの140周年記念モデルとして話題のG5230T-140 ELECTROMATIC® 140TH DOUBLE PLATINUM JET™ WITH BIGSBY®(以下:G5230T-140 ELECTROMATIC JET)のインプレッションに加え、アーティストとしての今後の展望について話を聞いた。

 

― 今回はG5230T-140 ELECTROMATIC JETを試奏していただきました。グレッチの140周年記念モデルで、カラーはボディトップがStone Platinum、サイド&バックがPearl Platinumという特別な仕様になっています。

山本彩(以下:山本) 本当に美しいですね。近くで見るとキレイなのはもちろんですが、ステージでも絶対に映えますね。

 

― White Falconは中が空洞のホロウボディですが、これはソリッドですが一部をくり抜いたチェンバード構造なので、決して重いわけではないんです。

山本 (ギターを抱えて試奏しながら)たしかに重すぎないですし、めちゃコンパクトに感じます。あとは手に馴染むので本当に弾きやすいです。

 

― White Falconと比べていかがですか?

山本 今日初めて弾いたので詳しいことは言えませんが、めちゃいいですね。足元(エフェクター)も使えばいろいろな音が出せそうですし、ボディも小ぶりなのでライヴでもいい感じで使えそうです。

 

― JETは50年代に誕生したのですごく歴史があるんです。当時、グレッチは箱モノばかり作っていたのですが、ソリッドボディギターが登場した時代の流れに合わせて誕生したのがJETです。ピックアップはグレッチを代表するフィルタートロンで、今の音楽に合うようにアップデートされています。

山本 ライヴで使うのにもピッタリですね。

 

― あとは140周年モデルで限定数のため自慢できます(笑)

山本 私がちょっと違うギターを持っていくと、うちのバンドメンバーはすごく食いつくんですよね(笑)。このG5230T-140 ELECTROMATIC JETも絶対に反応してくれると思います(笑)。さっそくゲットしてすぐに使います。ツアーは終わったのですが、年内はフェスもあるので。

 

― 8月3日に終了したツアー〈SAYAKA YAMAMOTO LIVE TOUR 2023 -&-〉はいかがでしたか?

山本 今までで一番、バンドらしいツアーになりました。ソロというよりも、バンドとして再デビューしたような気持ちです。オーディエンスの皆さんもそれに乗ってくれて、また一つ自分の中で音楽が確立できたツアーでした。

 

― 山本さんのギタープレイとしてはどうでしたか? スキルだけでなく、ステージ上のパフォーマンスも変わってきたと思いますが。

山本 素晴らしいバンドメンバーの皆さんがいるので、前までは大部分をお任せして、プレイの部分でも頼らせてもらおうと思っていたのですが、今回は自分も“いちプレイヤー”としてバンドでやらせてもらえた感覚です。ほとんどの曲でギターを弾いたのですが、自分としてもそれがすごく楽しかったですね。

 

― しかもコロナの制限もない状況だったので、ライヴハウスだとオーディエンスとのケミストリーも生まれたのでは?

山本 そうですね。みんな“楽しみ方を忘れてるんじゃないかな?”と危惧していたのですが、想像以上の反響が返ってきていたと思います。

 

― 一方で音楽シーンを見れば、バンドではない音楽が近年は増えています。バンドサウンドに関してもギターソロを飛ばして聴かれたり、それらをどう感じていますか?

山本 曲の打ち合わせをするたびにそういう話題になって、最近の傾向だったり曲の尺だったり、それも時代に乗る上で大事だと思うのですが、“それはそれ”っていう感じで囚われすぎないようにやりたいなと思います。ギターソロが飛ばされるんだったら、むしろギターソロがめちゃ長い曲を作ったほうが面白くない?みたいな。そういうことをやっているバンドを見ると、カッコいいな、面白いなって思います。

 

― フェスに出るといろいろなバンドのステージを見られるので、刺激を受けるんじゃないですか?

山本 刺激を受けますし、シンプルに楽しいですね。私自身、音源で楽しむよりも生の音を聴きながステージを見るほうが好きなので、ライヴを武器だと思ってやっている方々を見るとすごくテンションが上がります。

 

Sayaka Yamamoto Sub2

 

― 個人的に注目しているバンドやギタリストはいますか?

山本 最近、フェスで見かけて面白いなと思ったのがNEEというバンドです。独自でエキゾチック、あまり他にはないような中毒性のあるサウンドが面白いなと思いました。

 

― 今後、ご自身のサウンドアプローチはどうしていきたいですか?

山本 今年はあまり夏フェスに出られなかったので、また出たいという想いとともに、そういうサウンド作りがしたいなと。もともとルーツにそういう音楽はありますが、やりたい音楽と出てくる音楽はまた違うので、その時その時で思いついたことをやっていくと思います。

 

― 山本さんはアヴリル・ラヴィーンへの憧れを公言しています。将来的に世界に挑戦しようとは?

山本 ワールドツアーは音楽を始めた頃からの夢なので、大きな目標ではありますね。

 

― 山本さんにとってギターとは何ですか?

山本 最初にパッと浮かんだのが“兄弟”。対等でありつつ、そばにいるのが当たり前。かと言って兄弟みたいに適当に扱われへんし(笑)。ひと言で言えば宝物ですかね。

 

― グレッチを知らない人に、グレッチの良さを伝えるとしたら?

山本 最初にギターを選んだ時、“どうやって選べばいいのかわからない”とギターの恩師に相談したら、“直感で自分が一番カッコいいと思ったものを選んだほうがいいよ”と言われたことがあって。今でも迷った時に直感で“こっちかな”と選ぶのですが、きっとグレッチもそういう風にして選ばれる存在だと思うんです。誰が背負っても本当に素晴らしく、絵にさせてくれるギターだと思うのでぜひ手に取ってください。そして、弾いてみてそのギャップをまた楽しんでもらいたいなと思います。

 

― 最後に、これから楽器を始めようと思っている人やビギナーへメッセージを。

山本 そんなに難しく考えずに、まずはトライしてみる。義務になると楽しくなくなるので、まずは楽しむことを一番に、弾きたい曲やカッコいいなと思うフレーズ、歌を趣味として楽しんでもらいたいです。その先に違う見え方がしてくるので、ギターを置きっぱなしにしている人は、ぜひ手に取って触ってあげてほしいです。

 


 

山本彩

2010年に結成されたNMB48に1期生として加入。同グループのキャプテンを務め、AKB48の選抜メンバーとしても活躍。2016年にアルバム『Rainbow』でソロデビューを果たし、2017年には2ndソロアルバム『identity』を発表。2018年11月にNMB48を卒業。2019年の元日にソロ活動を本格始動することを発表し、同年2月からライヴハウスツアー〈I'm ready〉を開催。さらに4月にはUNIVERSAL SIGMAより移籍第1弾シングル『イチリンソウ』をリリース。2019年12月には3rdアルバム『α』を発表。2022年、約1年ぶりとなる単独ライヴ〈SAYAKA YAMAMOTO LIVE 2022 “now”〉を開催。2023年5月17日には約2年半ぶりとなるニューアルバム『&』をリリース。

https://yamamotosayaka.jp